ミックスボイス習得に繋がるハミンググライド

ミックスボイス習得において、声帯の変化を起こしていくことが重要です。

毎日の発声で、声帯の動きが綺麗なミックスボイスの声帯振動、バランスの取れた声帯閉鎖の状態で発声を行えることで、少しずつ裏返りやすい声帯状態から裏返らない声に変化していきます。

そして地声の音域が広がっていきます。

ミックスボイスの練習で難しいのは、その毎日の発声で、喉声になっていたり、鼻腔共鳴のない状態での発声になっていたり、過度に声帯が閉鎖した状態になっていたりなど気づかないうちに、ミックスボイスと反対の状態の声で発声練習を行ってしまうことです。そうなるとトレーニングの効果が薄れてしまい、成長を感じにくくなります。

そんな中で今回は、地声から裏声感覚の地声に移行するために必要な、

裏声感覚で鼻腔と声帯を同時に閉じる感覚に繋がる、

『ハミンググライド訓練』です。

STEP 1:ハミングの基礎

目的:声帯閉鎖と鼻腔前方部への共鳴の感覚を掴む

唇を軽く閉じて「んー」と発声

息漏れを減らし、芯のある「んー」にする

低音から始め、力まない状態で声を保つ

STEP 2:短いスライド(グライド)

目的:声区の切り替えを滑らかにする

「んー」で低音→中音→低音と上下する(2〜3音幅)

声がひっくり返らないよう、息と声帯のバランスを一定にします。

STEP 3:全域グライド

目的:ハミングにて裏声→地声への移行

「んー」で裏声C5〜D5から、地声の低音G3〜A3までゆっくりスライド

裏声の感覚で鼻腔と声帯を同時に閉じる感覚につながります。

途中で声が裏返っても止めず、なめらかに通過

STEP 4:歌に応用

目的:実践的にミックス感覚を維持

高音部分を「んー」に置き換えて歌う

同じ部分を本来の歌詞で歌い、響きの位置を保つ

喉に負担がかかる場合はすぐ休憩」

練習のコツ

1日5〜10分でもOK(喉を酷使しない)

録音して響きの位置をチェック『鼻腔前上部』

※「んー」の響きが前方に集まっていない場合、息が多すぎる可能性があります。

ぜひ、一つのトレーニングとして行ってみてください。

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