輪状甲状筋について
輪状甲状筋について
輪状甲状筋(りんじょうこうじょうきん)は、喉頭にある重要な筋肉で、声帯の緊張を調整し、発声時の音の高さを変える役割を持っています。 英語では「cricothyroid muscle(クリコサイロイド・マッスル)」と呼ばれ、ボイトレの専門用語でCTと 言われます。
輪状甲状筋の構造と位置 輪状甲状筋は、以下の構造を持っています: 起始: 輪状軟骨(りんじょうなんこつ)の前外側面。 停止: 甲状軟骨(こうじょうなんこつ)の下縁および下角。
この筋肉は、輪状軟骨と甲状軟骨を結びつけています。 機能 輪状甲状筋の主な機能は、声帯の緊張(声帯を伸ばす)を調整することです。
具体的には: 声帯の緊張: 輪状甲状筋が収縮すると、甲状軟骨が前方に引っ張られ、声帯が引き伸ばされます。
この引き伸ばしにより、声帯が緊張し、音の高さが高くなります。 発声の調整: 声帯の長さと張力を調整することで、異なる音の高さを生み出します。
緊張が高まると声帯が細くなり、高音が出やすくなります。反対に、緊張が緩むと声帯が太くなり、低音が出ます。 輪状甲状筋は、声帯の長さと張力を調節することで、発声時の音の高さを変える役割を果たします。
以下のようなボイトレの目標に関わっています:
音域の拡張: 高音を出すためには、輪状甲状筋がしっかりと機能し、声帯を適切に引き伸ばす必要があります。
声の安定性: 適切な声帯の張力を維持することで、音の高さを安定させることができます。
声の強度: 緊張のコントロールにより、声の強度や持久力を向上させることができます。
ミックスボイス習得:地声筋とCTを拮抗させることで高音でも喉の力に頼らない発声を行うことができる。
HIC以降の音域の改善:地声にヘッドボイスの響きが混ざることで地声の高音HIC以降の音域を発音しやすくなります。