ハミングが発声される位置について
地声成分を残したままハミングで音程を上げていくと、発声している本人が感じる響きの位置が少しずつ変化していきます。
特にひとつの目安となるのが、
男性E4/女性A4付近
です。
この付近まで音程を上げていくと、それまで口腔や喉に近い位置で感じていた響きが、徐々に上顎付近へ集まるような感覚へ変化していきます。
「上顎で声が作られる」という感覚
ここでいう「上顎で声が作られる」というのは、実際に上顎そのものから声が発生しているという意味ではありません。
声そのものは声帯の振動によって作られています。
しかし、ハミングで音程を上げていったときに、
「声の支点が上顎付近へ移ったように感じる」
「上顎から声を出しているように感じる」
という感覚が出てくることがあります。
この感覚を作れることは、ミックスボイスを習得していくうえでも重要です。
なぜ上顎付近の響きが重要なのか
高音になるほど、低音域と同じ地声の形をそのまま維持することは難しくなります。
特に男性E4、女性A4付近からは、地声をそのまま強く押し上げようとすると、
- 喉に力が入る
- 声が重くなる
- 音量ばかり大きくなる
- 高音で詰まりやすくなる
といった状態になりやすくなります。
そこで必要になるのが、
地声成分を残しながらも、高音に適した発声状態へ少しずつ変化させることです。
ハミングを行ったときに上顎付近へ響きが集まる感覚が作れると、低い位置で地声を押し上げる状態から抜けやすくなります。
その結果、ミドルボイスへ入りやすくなり、さらに高い音域へ発声をつなげやすくなります。
発声の流れ
地声
↓
男性E4/女性A4付近
↓
上顎付近へ響きの感覚が移動する
↓
ミドルボイスへ移行する
↓
さらに高い音域へつなげる
という流れを作ることがポイントです。


