舌骨上筋群について
舌骨上筋群について
〜発声・ミックスボイスに深く関わる重要な筋肉群〜
**舌骨上筋群(ぜっこつじょうきんぐん)**は、
舌骨の上部に位置する筋肉群で、
- 舌の動き
- 喉頭の位置
- 発声時の安定性
に深く関与しています。
そのため、
ボイストレーニングにおいては
柔軟性を保ち、適切に使える状態を作るべき重要な部位です。
なぜ舌骨上筋群が重要なのか
ミックスボイス習得や発声練習を行っても、
- なかなか声が変わらない
- 喉の力みが取れない
- 高音で詰まりやすい
といった状態が続く方は、
舌骨上筋群が硬くなっているケースがあります。
これは、
- 昔からの喉を閉めた発声
- 無意識に首・顎で声を支える癖
によって、
舌骨上筋群の可動性が低下していることが原因の場合があります。
この状態では、
いくら発声トレーニングを行っても
筋肉が動く土台が整っていないため、改善が起こりにくい
ことがあります。
発声前に必要になるアプローチ
そのような場合は、
👉 発声練習の前に
👉 舌骨上筋群の可動性を高めるストレッチや調整
を行うことが有効です。
発声は「筋トレ」ではなく、
動く状態を作った上で、正しい動きを学習することが重要です。
舌骨上筋群を構成する主な筋肉
① 顎二腹筋(がくにふくきん)
顎二腹筋は、
前腹と後腹の2つの部分に分かれています。
- 下顎骨から始まり、舌骨に付着
- 下顎を下げる
- 舌骨を引き上げる
といった動きを担います。
顎の力みや開口時の硬さと深く関係します。
② 茎突舌骨筋(けいとつぜっこつきん)
- 茎状突起から舌骨に伸びる筋肉
- 舌骨を引き上げる役割を持つ
喉頭の位置や、
発声時の引き上がり感覚に影響します。
③ 顎舌骨筋(がくぜっこつきん)
- 下顎骨の内側から舌骨へ広がる筋肉
- 口底を形成する
- 舌骨を引き上げる動きをサポート
舌の動きや、
口腔内の柔軟性に大きく関与します。
④ 舌骨舌筋(ぜっこつぜっきん)
- 下顎骨内側から舌骨へ伸びる筋肉
- 舌骨を前方・上方へ引き上げる
舌の前後位置や、
発音の明瞭さに影響します。
舌骨上筋群が発声に与える影響
① 発声の安定性
舌骨上筋群が適切に働くことで、
- 喉頭の位置が安定し
- 声帯の振動がスムーズになり
- クリアで安定した声
を出しやすくなります。
② 共鳴の調整
舌骨上筋群の動きは、
- 口腔
- 咽頭(いんとう)
といった共鳴腔の形状に影響します。
これにより、
- 響きが広がる
- 声に奥行きが出る
といった変化が起こります。
③ 発音の明瞭さ
舌骨上筋群が柔軟に動くことで、
- 舌の動きがスムーズになり
- 母音・子音の切り替えがしやすく
なります。
結果として、
発音の明瞭さが向上します。
④ 呼吸のサポート
舌骨上筋群は、
- 呼吸筋
- 喉周りの筋肉
と連動して働きます。
この連動が整うことで、
- 発声時の呼吸が安定し
- 長時間の歌唱や発声が楽になる
といった効果が期待できます。
訓練時に意識したいポイント
発声練習中は、
- 下顎に力が入っていないか
- 首周りが固くなっていないか
- 舌や喉が自由に動いているか
といった点にも目を向けてみてください。
声が変わらない原因は、
声帯以外の部分にあることも多いのです。
まとめ
- 舌骨上筋群は発声・歌唱に深く関与する
- 硬くなるとトレーニング効果が出にくい
- 発声前の可動性調整が有効なケースもある
- 発声は「動く状態」を作ることが前提
- 顎・首周りの力みも重要なチェックポイント
ぜひ、
声帯だけでなく、舌骨上筋群の状態にも注目しながら、
発声トレーニングを行ってみてください。










